子どものお正月の楽しみは、なんといってもお年玉!
でも大人にとっては、「どう渡したらいいのか?」「いくら渡せばいいのか?」「そもそもなぜ渡すのか?」など、疑問が尽きないですよね。
今回はお年玉の由来から、渡すときのマナーに金額の相場まで、一気に紹介します。
お年玉の意味・由来とは?
現在のお年玉はお金ですが、もともとはお餅でした。
門松や注連飾り、おせち料理や鏡餅など、基本的にお正月に準備するものは、新年の幸せを運ぶ「年神様」を迎えるためのものです。
昔の人は、年神様の霊力を分けてもらって一年間幸せに暮らそうと、丸いお餅をお供えして家族みんなでそろって食べるという風習がありました。
この霊力が宿ったお餅を「お年魂(おとしだま)」と呼んでいました。
お年魂は家族の年長者から順に配られるもので、これを食べるとみんな一斉に一つ年をとる(=数え年)とされたそうです。
時代が進むと、だんだん贈る相手が子どもに特化されます。
贈るものも餅ではなく、品物やお金を包んで渡すようになり、現在の「お年玉」につながっていきます。
ちなみにこの先一年の賜物(たまもの)だから「としだま」という説や、餅が丸いことから「お年玉」という説もあります。
いずれにせよ、年神様がベースになっていることに変わりはありません。
お年玉を渡す時のマナーや注意点
お年玉を用意するとき、お金をぽち袋に無造作に入れていませんか?
お年玉を渡す際には、お金の入れ方にも気を配りましょう。
お年玉に限らず、お金を渡すときのマナーは、「袋を開けたときに紙幣が開きやすいこと」「紙幣も硬貨も表向きであること」です。
紙幣のオモテは、肖像画が描いてあるほう。
硬貨のオモテは、絵柄や漢数字が書いてあるほうです。
開きやすいようにするには、肖像画のついたオモテ面を内側に、左→右の順に3つ折りします。
4つ折りは「4」が忌み数字なので、できるだけ避けましょう。
次にぽち袋をオモテに向けて、折った紙幣をまっすぐに入れます。
上下が逆にならないように注意してください。
また、折るといっても紙幣はなるべく新札を準備しましょう。
そして注意点がもうひとつ。
前述の通り、お年玉は年長者から家族に渡していくものでした。
同様に主人から使用人へ、師匠から弟子へ、先輩から後輩へなどと、「目上から目下へ渡す」ものであるというのが決まりです。
ですから「上司の子ども」「親や祖父母」など、目上の人の身内や年長者にお年玉をあげるのは、実はマナー違反なのです。
そもそもぽち袋も「これっぽち」が語源なので、謙遜にしてもこれっぽちのものを渡すのは失礼に当たります。
目上の人に渡す場合は「御年賀」「御年始」などを用いてください。
お年玉の年齢別金額相場
最後に金額の相場についてみてみましょう。
地域や、相手の子どもとの関係によっても相場は変わってきますが、まずは年齢順に追っていきます。
最初は未就学児(3歳〜6歳)。
相場は1,000円〜3,000円程度です。
小さい子は硬貨の方がなじみがあるので「500円」という意見も多いです。
お菓子やおもちゃなどをプレゼントするのも喜ばれるようです。
次に小学校低学年(7〜9歳)。
こちらも1,000円〜3,000円が相場です。
小学校高学年(10〜12歳)は、金銭感覚が変わって自分の財布からものを買うこともあるためか、3,000円程度を渡すことが多いようです。
中学生の相場は、ちょっと上がって5,000円です。
高校生・大学生になると、金額が大きく上がり、5,000円〜1万円になります。
大抵の場合、高校卒業〜大学卒業でお年玉も卒業するケースが多いようです。
また、お金の代わりに図書カードやギフトカードをつける人もいます。
兄弟で金額に差が出るとケンカになることもあるので、「一人っ子に1万円、二人兄弟に5,000円ずつ」などと分割する場合もあります。
まとめ
いかがでしたか?
ちなみに私は、以前親戚に新年の挨拶に行ったとき、小さな子がお年玉より手土産のミスタードーナツに喜んでいたのを見ました。
金額や品物などは周りと相談してもいいですし、お年玉をあげる方ももらう方も、新年を気持ちよく迎えられるよう準備しましょう。